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26、シチョウのカラクリ ~呼吸点マジック~これまでの記事
2013/07/07

27、石のスピードと抑止力 ~シチョウ虚石~

 シチョウは逃げは損なので、実践で打たれることはなく、
抑止力として使うことになります。抑止力は囲碁をややこしく、初心者、初級者、入門者にとって一番の難しくしている要因のひとつだと思います。しかし同時にそれが囲碁の面白さであったりもします。
囲碁は難しいから面白い。
コスミのつながりを補強する石

今回はシチョウに関連するこれらの石の配置の仕方の意味についてです。

石はつながってるのが安定

囲碁では、味方の石同士がつながることは、とても大切なことです。
なぜならば、石同士が一緒にいるとそれだけで安定するからです。
なぜ安定するかと言えば、つながっていれば必ずしも全ての石が呼吸点を持ってる必要がないからです。
独立はたくましいですが、単独で呼吸点を確保するために手間というコストがかかります。
そういうわけで石はつなげる方が基本いいのです。
スピードもないといけない。

ただ、石同士がつながると今度はスピードが遅くなると言われています。
囲碁はより多く陣地を囲う方が勝ちますのでスピードが必要になります。
なぜスピードが必要かというと、ちんたらとゆっくり歩いてたら、その間に相手に先を越されてしまい自分より多くの陣地を稼がれてしまうからです。
 こうしたことから、囲碁というのは、スピードと安定性という矛盾しかねない二つの要素をいかに
共存させるかという研究であるともいえます。
コスミの弱点

つなげて打つ
 この2子はつながった打ち方です。がっちりつながってます。今度はナナメに打ってみます。 ▼▲  
ナナメに打つと、まっすぐつなげて打つよりも若干石同士の距離が長い分スピードがあります。
 しかし、石と石の間に距離があるため、このように切られる余地があります。▼▲  
ということで切りを予防するような策を講じます。もどします。▼▲  
まずこう単につなぐのは、▼▲  
スピードの観点で言えば、順番につなげていったのとスピードは同じになってしまいます。
意味がありません。もどします▼▲
石同士をつながずに繋げるという理不尽な要求

コスミの石のスピード感を殺さないためには、コスミの石をつなげてはうまくありません。
しかし、それではつながりません。つなげてはいけないのに、つなげないといけないという無理な要求が発生しました。どうしましょう。
 実石でつなげるのがダメならば虚石に助けてもらいます。
相手はコスミを切るにはその場所に石を打たないといけません。だったら打てなくするタイプの虚石を置けば良さそうです。
コスミ虚石の石を寄せ付けない機能

コスミ
▼画像を戻す▲  
コスミの弱点を補強するために虚石を活用すれば良さそうということですが、
実はコスミを打った時点でコスミ虚石という虚石はここに存在しています。▼▲  
コスミ虚石上に黒石を置いてみます。▼▲  
通常は石は相手の石にくっつけて置きますと消える自分の呼吸点は1つだけですが、
コスミ虚石の上に置きますと、呼吸点が2つも消えてしまいます。呼吸点の数▼▲  
呼吸点は2つだけしかありません。これがコスミ虚石のもう一つの機能で、
コスミ虚石上に置いた敵の石の呼吸点を通常より多くつぶすことすができます。 
 呼吸点が2つだけだと、次に白からアテられます。
▼▲  黒としては、ちょっと不利です。
不利になるのが分かってて黒はわざわざコスミ虚石の上に置くことは避けたいでしょう。
そういう意味では、コスミ虚石には敵の石を寄せ付けない機能があると言えます。
より強い抑止力をもとめて

しかし、実は黒はアテられても、前回やったように、ただのアタリですと逃げきれます。
黒としてはそこまで怖くないので、コスミ虚石の石を寄せ付けない力は弱いです。コスミ虚石の石を寄せ付けない力では物足りないので、他の虚石も試してみましょう。
石を置けなくする虚石はいくつか出てきましたが、その中でも、
手軽に出現させることができて、かつ、それなりの強さを持った虚石が一つあります。
アタリ虚石です。
アタリ虚石によるコスミの強化

コスミ
コスんだ先からさらにコスむと▼▲  
コスミ虚石が、アタリ虚石に化けます。黒石が打ってきても▼▲  
すでにアタリなので、黒が逃げ出す間もあたえずに取ることが出来ます▼▲  
これであれば石の密度が単につなぐよりは低くなってます。
石の密度が低ければ低いほど石同士の距離はあるわけですから、スピード感があると言えます。
それでいて、適切に対応すれば切られることはありませんので安定もしています。

石の密度を下げることを考える ~シチョウ虚石~


それでは、もうちょっと頑張って石の密度を下げてみることを考えます。
アタリ虚石によるコスミのつながりの強化は規模が小さい分こじんまりとしてて石同士の距離も短いです。前回のシチョウでは、もうちょっと場所を取るので規模が大きく、それを応用すれば、
石の密集度を下げることができそうです。
コスミ
▼画像を戻す▲ 
シチョウにするにはシチョウ仕掛け石が必要となります。仕掛け石となる場所は▼▲  
5カ所あります。スピード感が目的なので一番遠いところにあるのを例に選んでみます。▼▲  
すると、ここにあったコスミ虚石がシチョウ虚石に進化します。▼▲  
シチョウ虚石の石を置けなくする力は、コスミ虚石よりも強力です。
仮に黒がその上に置いても▼▲  
こっちからアテられて。▼▲  逃げても▼▲  シチョウなので被害が増えていくだけです。
石の配置には深い意味がある

コスミのつながりを補強する石
こんな工夫すれば、コスミをじかにつなげる手は省略し後回しにするとスピードを得ることが出来ます。
大事なことは、ただ単にコスミの弱点をほったらかしにし他に打つのではなく、他で別の何かしらの役割を果たしつつ、コスミの連絡も強化するという複数の役割を持たせることによって、一手に重みをもたせるという風に考えることです。
上の図は左側の三つがもしコスミを切ろうとするならばシチョウにするぞという脅しです。
コスミからそれぞれ少し離れた1子は、コスミをシチョウという脅しで強化する機能だけでなく一方で、別の役割も兼任させると効率が良い石になります。
右側はコスミを切ろうとしても、取ってしまいますからやめといたほうがいいですよというメッセージです。
こちらも同じようなものです。


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